貸金業法や利息制限法等の改悪に強く反対する声明

   
 

貸金業法や利息制限法等の改悪に強く反対する声明
 

深刻な多重債務問題解決のため,平成22年6月18日に,出資法の上限金利の引き下げや,収入の3分の1以上の貸付の禁止(総量規制)等を内容とする,改正貸金業法が完全施行されてから2年が経過した。
5社以上の借入れを有する多重債務者が法改正時の230万人から44万に激減し,自己破産者は17万人から10万人に,多重債務による自殺者は1973人から998人に半減するなど,同改正は多重債務対策として大きな成果を上げてきた。

われわれ青森多重債務被害等をなくす会(青森りんごの会)も,平成21年11月23日の設立以来,全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会に加盟する県内唯一の団体として,関係諸団体と連携を強化するとともに,法律専門家と保健師等の相談員が二人一組となって行う無料定例相談会の実施や,上十三地域での出張無料相談会の開催,自殺対策に関する様々な活動を行ってきた。
ところが,近時,一部の国会議員の間では,正規の業者から借りられない人がヤミ金から借入れをせざるを得ず,潜在的なヤミ金被害が広がっているとか,零細な中小企業の短期融資の需要がある等として,金利規制や総量規制を見直すべきとの議論がなされている。あろうことか,出資法の上限金利だけでなく,利息制限法の上限金利とを合わせて,年利30%に引き上げるべきという案までが浮上している。

しかし,ヤミ金については,警察庁の統計によれば,検挙人員,検挙事件,被害人員,被害額のすべてが減少傾向にあり,被害規模も小型化する等,ヤミ金被害が広がっているという事実は存在しない。また,我が国において格差社会が進んで,貧困層が拡大していることを鑑みると,高利に頼らなくても生活できるためのセーフティーネットの再構築や相談体制のさらなる充実こそが重要である。また,個人零細業者への総量規制の例外貸付も一定の実績を有している。

われわれ青森りんごの会は,今後も,改正貸金業法の趣旨を貫徹すべく,多重債務被害を救済し,自殺対策に積極的かつ継続的に取り組むことを改めて確認するとともに,多重債務被害を再燃・拡散させることになる金利規制,総量規制を緩和するような貸金業法や利息制限法等を改悪することに対し,強く反対の意見を表明する。

平成24年7月21日

青森多重債務被害等をなくす会(青森りんごの会)
会  長    花   田   勝   彦